Mar 20, 2011
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[東京 9日 ロイター] 米長期金利の上昇に連動して国内の長期金利が9カ月ぶりに1.3%台に乗せたことを受け、政府・日銀関係者は国債市場の動向に緊張感を高めつつある。政局の流動化で日本の財政への信認が揺らぐリスクを指摘する声も聞かれる。
今後、金利上昇回避を狙って日銀が国債買い入れ増に動く場合、財政悪化懸念から国債下落に拍車がかかるとの見方もあり、金利上昇への政策対応は難しいものになりそうだ。
政府・日銀関係者は、現在の長期金利上昇は米国の実体経済回復に伴う良い金利上昇に連動したものと表向きは静観している。米格付け会社のS&Pによる1月27日の長期国債の格下げについても、「格下げ後の見通しが『安定的』なので、かえってポジティブサプライズ」と安堵する向きもある。
ただ、景気回復見通しや国際商品市況の高騰などを背景に米国で物価・金利が上昇基調入りする可能性があるなか、日本国内で長期金利の急騰が起こる可能性について、じわりと緊張感が広がりつつあるようだ。
日銀関係者は、今年の国際金融市場が抱えるリスクについて、欧米財政問題の再燃を契機とした円高としつつも、世界的に財政事情に厳しい視線が注がれる中、長期金利の上昇にも目配りが必要と見ている。白川方明総裁は7日の日本外国特派員協会での講演で、「どの国も永久に財政赤字を続けることはできない」と指摘。その後の質疑応答でも「日本の財政事情は非常に悪い(in very bad shape)」と繰り返した。亀崎英敏審議委員も2日の佐賀市での会見で「市場の信認が確保されているうちに財政再建の道筋をつけていくことが極めて大事な課題」と述べており、政府・日銀関係者の間から財政再建の重要性を説く声が一段と強まっている。
公的債務残高の国内総生産(GDP)比率が200%超と高い日本の国債価格が、相対的に安定している理由には、欧州諸国などと比較して低い消費税率や、日本の政策担当者による財政健全化能力への信認などが指摘できるが、市場では、民主党政権の財政健全化に向けた本気度と能力を疑問視する声も増えつつある。
ある政府関係者は、国債価格の急激な下落が発生した場合、日銀に大量の国債買い入れをお願いするしかない、と指摘する。国債暴落時の危機対応策を議論している自民党の「Xデープロジェクト」の9日の会合では、日銀の対応策についても議論が行われたもようだ。大量の国債を保有する金融機関の収益圧迫を通じて金融システムに支障が出るような緊急事態では、長期国債保有額を銀行券の発行内に収める「日銀券ルール」の撤廃なども議論にあがる可能性がある。
ただ、日銀が機動的な買い入れを始めると、市場に財政支援の思惑が広がり、かえって財政悪化懸念が強まる、との見方も政府・日銀内にある。日銀は、長期金利の上昇が国内景気に明らかな下押しリスクとなる場合には、昨年10月に打ち出した各種金融資産を買い入れる基金の規模拡大に踏み切るとみられるが、その際は慎重な市場との対話が求められる。
(ロイターニュース 竹本能文記者;編集 宮崎大)
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東京マーケット・サマリー(9日)
インタビュー:財政再建の具体策実行は待ったなし=内海JCR社長
トヨタ自動車労働組合(組合員約6万3000人)は9日、今春闘の要求を正式決定した。ベースアップ(ベア)に相当する「賃金制度改善分」の要求を2年連続で見送る一方、年間の一時金(ボーナス)は10年の妥結額を1万円上回る「基準内賃金5カ月+7万円」(組合員平均約181万円)を求め、3年ぶりの満額回答を目指している。他の自動車大手労組とともに16日、経営側に要求書を提出し、3月中旬の集中回答日に向け、労使交渉を本格化させる。
愛知県豊田市で記者会見した鶴岡光行委員長は、一時金要求額を昨年の妥結額より上積みした理由について「この1年、品質問題で会社存続の危機も言われる中、信頼回復に取り組み、前進できた。組合員の努力を反映させた」と説明した。【鈴木泰広、工藤昭久】
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